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100円札の価値と見分け方|板垣退助・聖徳太子を解説

100円札 旧紙幣

引き出しや古い財布から100円札が出てきて、額面の100円を超える価値があるのではと気になっている方もいるのではないでしょうか。100円札には板垣退助や聖徳太子が描かれたものがあり、まず手元のものがどの種類かを見分けることが、価値を判断する入り口になります。この記事では、100円札の種類の見分け方や有効性、記番号の見方、買取相場の目安を、日本銀行の資料に沿って解説します。

100円札とは

100円札とは、額面が100円の紙のお札です。現在、100円は硬貨として使われていますが、かつては紙幣として発行されていた時期がありました。

明治から昭和にかけて、100円の紙幣は何度も作られてきました。描かれた肖像やデザインは時代によって異なり、聖徳太子や板垣退助のほか、より古いものには藤原鎌足や大黒天が描かれた100円札もあります。手元のお札がどの時代のどの種類かによって、有効か失効か、そして価値の見当も変わってきます。

そのため、100円札の価値を考えるときは、はじめに種類を見分けるところから始めるとわかりやすくなります。まずは、肖像や大きさでの見分け方から見ていきましょう。

参考:「お札の歴史(明治)」|国立印刷局

100円札の種類と見分け方

手元の100円札がどれかを見分けるとき、いちばんの手がかりになるのが表に描かれた肖像です。おもな100円札を、肖像と時期で整理しました。

種類 肖像 発行の時期 現在の扱い
B号100円券 板垣退助 昭和28年(1953年)発行開始 有効
A号100円券 聖徳太子 昭和21年(1946年)発行開始 有効
乙号100円券 聖徳太子 昭和5年(1930年)ごろ 失効しているものが多い
改造100円券 藤原鎌足 明治期 失効
大黒100円券 大黒天 明治18年(1885年)以降 失効

日本銀行が有効な銀行券として掲載している100円札は、板垣退助のB号100円券と、聖徳太子のA号100円券の2種類です。このほかの古い100円札は、有効な銀行券の一覧には載っておらず、多くは過去の特別な措置によって通用力を失っています。

見分けの目安として、肖像に加えてお札の大きさも参考になります。板垣退助のB号100円券は縦76mm・横148mm、聖徳太子のA号100円券は縦93mm・横162mmと、聖徳太子のほうが大きめです。まずは肖像で種類の見当をつけ、大きさや後述の記番号で絞り込んでいくと判断しやすくなります。

参考:「百円券」|日本銀行

参考:「日本銀行兌換銀券 旧券10円(大黒札)」|国立印刷局

参考:「初めて聖徳太子の肖像が登場したお札 日本銀行兌換券 乙100円」|国立印刷局

板垣退助の100円札(B号)の特徴と有効性

板垣退助が描かれたB号100円券は、100円札のなかでもよく見かける種類です。表に板垣退助の肖像、裏に国会議事堂が描かれています。

日本銀行によると、B号100円券は昭和28年(1953年)12月1日に発行が始まり、昭和49年(1974年)8月1日に発行が停止されました。ここで押さえておきたいのが、発行停止は新しく刷るのをやめたという意味で、お金として使えなくなったという意味ではない点です。板垣退助のB号100円券は、日本銀行の有効な銀行券の一覧に掲載されており、現在も有効なものとして扱われています。

日本銀行は、一度発行された銀行券は法令に基づく特別な措置がとられない限り通用力を失うことはないと説明しています。板垣退助の100円券はこの措置の対象になっていないため、額面の100円として支払いに使えるものとされています。ただし現在は100円硬貨が使われていて、店頭で使われる場面はほとんど見られません。額面どおり使ってしまうと収集の対象としての価値は残らないため、価値が気になる場合は使う前に確かめておくと安心です。

参考:「百円券」|日本銀行

参考:「これまでに発行されたお札のうち、現在使えるお札はどれですか?」|日本銀行

聖徳太子の100円札(A号)の見分け方

聖徳太子は、戦前から戦後にかけて何度もお札に登場した肖像です。そのため100円札にも、時代の異なる複数の聖徳太子の券があり、有効なものと失効したものが混在しています。ここが見分けのむずかしいところです。

日本銀行が有効な銀行券として掲載している聖徳太子の100円券は、昭和21年(1946年)2月25日に発行が始まり、昭和31年(1956年)6月5日に発行が停止されたA号100円券です。これより前に発行された、昭和5年(1930年)ごろの乙号券などの古い聖徳太子の100円札もありますが、これらの多くはあとで述べる特別な措置によって通用力を失っています。

見た目のよく似た券が混在するため、日本銀行は見分けの目安を案内しています。中央の「百圓」の文字の下に赤い標識がなく、裏面の模様が赤い色のものは失効した券とされています。手元のものがどちらか分からない場合は、日本銀行に問い合わせるのがひとつの方法です。

参考:「百円券」|日本銀行

参考:「初めて聖徳太子の肖像が登場したお札 日本銀行兌換券 乙100円」|国立印刷局

それより古い100円札について

板垣退助と聖徳太子のほかにも、明治から昭和初期にかけてさまざまな100円札が発行されました。手元のお札がこれらにあたることもあるため、種類を知っておくと見分けの役に立ちます。

古いものとしては、明治18年(1885年)以降に発行された日本銀行兌換銀券があります。1円・5円・10円・100円の4種に大黒天が描かれていたことから、通称「大黒札」と呼ばれています。また、明治期の改造兌換銀券には、藤原鎌足の肖像が用いられた100円札もありました。これらは古い時代の紙幣で、現存する数も限られます。

こうした古い100円札は、日本銀行の有効な銀行券の一覧には載っておらず、支払いには使えません。ただし、失効しているかどうかと、収集の対象としての価値があるかどうかは別の話です。古く珍しいものほど、収集家のあいだで評価されることがあります。有効か失効かと、コレクションとしての価値は、分けて考えておくと整理しやすくなります。

参考:「お札の歴史(明治)」|国立印刷局

参考:「日本銀行兌換銀券 旧券10円(大黒札)」|国立印刷局

これまでに発行された銀行券と失効の背景

古い100円札に有効なものと失効したものがあるのは、銀行券全体の歴史が関係しています。ここを知っておくと、有効性の見分けがしやすくなります。

日本銀行によると、これまでに発行された銀行券は56種類あり、そのうち25種類が現在も有効です。残りの31種類は、過去3回の特別な措置によって通用力を失っています。この措置は、関東大震災のあとの焼失した兌換券の整理(昭和2年)、戦後のインフレを抑えるための新円への切り替え(昭和21年)、そして1円未満の小額通貨の整理(昭和28年)にともなって行われました。

100円札のなかにも、こうした措置によって失効したものがあります。一方で、板垣退助のB号100円券と聖徳太子のA号100円券は、有効な旧札として残っています。発行されなくなり流通に不便な有効な銀行券は、日本銀行の本支店で、現在発行されている紙幣に引き換えられるとされています。手元の100円札が有効か失効か分からない場合は、日本銀行に確認するのが確かな方法です。

参考:「これまでに発行されたお札のうち、現在使えるお札はどれですか?」|日本銀行

記番号の見方とプレミアが付きやすい番号

100円札の価値を左右する要素のひとつが、券面に印刷された記番号です。手元の札を実際に判断するうえで、見方を知っておくと役に立ちます。

記番号は、アルファベットと数字の組み合わせで、1枚ずつに割り当てられた固有の番号です。従来は「アルファベット1文字+6桁の数字+アルファベット1文字」という形式で、これを使い切ると「アルファベット2文字+6桁の数字+アルファベット1文字」へと桁を増やしてきました。アルファベットのうちI(アイ)とO(オー)は、数字の1や0と紛らわしいため使われません。数字は000001から900000までが使われます。

板垣退助の100円札では、記番号の頭のアルファベットが1文字のものは発行の初期にあたり、収集の対象として意識されやすい傾向があります。また、記番号の並びによってもプレミアが付きやすいとされ、次のような並びが注目されます。

  • ゾロ目(777777など、同じ数字が並ぶもの)
  • キリ番(100000や900000など、きりのよい番号)
  • 1番(000001など、最初の番号)
  • 階段(123456など、順に並ぶもの)

このほか、印刷のずれや裁断のずれといった通常と異なる特徴のあるエラー紙幣も、珍しいものとして評価されることがあります。手元の100円札の記番号や状態が、こうした特徴にあてはまるか確認しておくと、価値の見当をつける手がかりになります。

参考:「お札の豆知識」|国立印刷局

100円札の買取相場の目安

買取相場には公的な定価がありませんが、複数の買取業者の公開情報を集計すると、おおよその目安が見えてきます。板垣退助と聖徳太子の100円札について、目安を整理しました。

種類 記番号・状態 買取価格の目安
板垣退助100円札(B号) 一般的な記番号・使用感あり 額面(100円)前後
板垣退助100円札(B号) 最初期(記番号のアルファベットが1桁)・未使用 約500円~5,000円
板垣退助100円札(B号) ゾロ目など珍しい記番号・良好な状態 1万円を超えることもある
聖徳太子100円札(A号) 未使用 約300円~500円
聖徳太子100円札(A号) 並品 額面前後

(※複数の買取業者の公開情報をもとにした目安です。2026年7月時点。公的な定価ではなく、記番号・状態・種類によって大きく変わります)

板垣退助のB号100円券は、発行された枚数が多いため、一般的な記番号で使用感のあるものは額面に近い評価にとどまることが多いお札です。一方で、記番号の頭のアルファベットが1桁の初期のものや、ゾロ目・連番といった珍しい記番号で、未使用に近い状態のものは、額面を超えて評価されることがあります。聖徳太子のA号100円券も発行枚数が多く、未使用でも数百円程度の目安とされています。これより古い聖徳太子の乙号券や、大黒・藤原鎌足の100円札は、より高い評価がつくこともありますが、多くは失効しているため、収集の対象としての価値になります。

銀行では額面どおりの引き換えになりますが、古銭・紙幣の買取業者では、希少性を上乗せして評価されることがあります。額面を超える価値が気になる場合は、専門店で確認してみるとよいでしょう。

参考:相場は複数の買取業者の公開情報を集計した二次情報(2026年7月時点・公的定価でない)。sources.md参照。板垣退助100円札: https://antylink.jp/buyinglist/11452/ / https://kosen-kantei.jp/varity/itagaki-taisuke-100/ / 聖徳太子100円札:

価値を確かめるときの注意点と手放し方

手元の100円札に価値があるかどうかは、素人目には見分けがむずかしいものです。確かめ方と、手放すときの注意を整理します。

まず、肖像で種類を確かめ、記番号や状態を見ておきます。折り目や汚れが少なく、未使用に近いものほど、収集の対象としては評価されやすくなります。逆に、価値が気になる100円札を洗ったり、折り目を伸ばそうとしたりすると、かえって状態を損なうことがあります。手を加えず、そのままの状態で保管しておくのが安心です。

そのうえで、価値を知りたい場合は、古銭や紙幣の買取に対応した専門店で査定を受けるのがひとつの方法です。種類や記番号、エラーの有無、状態といった点を、専門的に見てもらえます。複数の専門店で見比べると、納得して手放しやすくなります。

保管するときは、折り目や汚れがつかないよう、透明なホルダーなどに入れておくと状態を保ちやすくなります。査定までのあいだも、直接手で触れすぎないように扱うと安心です。複数枚まとめてある場合は、種類や記番号ごとに分けておくと、査定がスムーズに進みます。

よくある質問

100円札は今でも使えますか。

日本銀行が有効な銀行券として掲載しているのは、板垣退助のB号100円券と聖徳太子のA号100円券です。この2種類は発行停止済みですが、額面の100円として支払いに使えるものとされています。これより古い100円札の多くは、過去の特別な措置によって失効しています。

参考:「百円券」|日本銀行

板垣退助と聖徳太子の100円札はどう見分けますか。

まず表の肖像で見分けます。大きさも目安になり、板垣退助のB号は縦76mm・横148mm、聖徳太子のA号は縦93mm・横162mmと、聖徳太子のほうが大きめです。聖徳太子には有効なものと失効したものがあり、中央の「百圓」の下に赤い標識がなく裏面の模様が赤いものは失効した券とされています。

参考:「百円券」|日本銀行

板垣退助の100円札はいくらで買い取ってもらえますか。

複数の買取業者の公開情報では、一般的な記番号で使用感のあるものは額面前後、記番号のアルファベットが1桁の初期のもので未使用なら約500円~5,000円、ゾロ目など珍しい記番号で状態のよいものは1万円を超えることもあるとされています(2026年7月時点の目安)。価値は記番号や状態によって変わるため、専門店の査定で確認するのが確かです。

記番号のどんな並びが価値につながりますか。

ゾロ目(777777など)、キリ番(100000や900000など)、1番(000001など)、階段(123456など)といった珍しい並びが注目されやすい傾向があります。印刷や裁断のずれたエラー紙幣も、珍しいものとして評価されることがあります。ただし本物かどうかの判断はむずかしいため、専門店で見てもらうのがひとつの方法です。

参考:「お札の豆知識」|国立印刷局

古い100円札が有効か失効か分からないときはどうすればよいですか。

日本銀行に問い合わせるのがひとつの方法です。日本銀行によると、発行されなくなり流通に不便な有効な銀行券は、本支店で現在発行されている紙幣に引き換えられるとされています。

参考:「これまでに発行されたお札のうち、現在使えるお札はどれですか?」|日本銀行

まとめ

100円札の価値を判断するときは、まず種類を見分けるところから始めるとわかりやすくなります。日本銀行が有効な銀行券として掲載しているのは、板垣退助のB号100円券と聖徳太子のA号100円券で、いずれも発行停止済みですが額面の100円として支払いに使えるものとされています。聖徳太子には失効した券も混在するため、赤い標識や裏面の色が見分けの目安です。買取相場は、板垣退助の一般的なものは額面前後、初期の未使用や珍しい記番号のものは額面を超えることもあるとされていますが、価値は記番号や状態によって変わります。気になる100円札は、洗ったり折り目を伸ばしたりせず、そのままの状態で、専門店の査定を受けてみてはいかがでしょうか。