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五円玉でレアな年号は?価値がある5円玉の見分け方・買取相場・査定前の注意点

財布のなかの五円玉に、レアなものがあると聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。五円玉には、いまのゴシック体のほかに、穴のない時代や、「フデ5」と呼ばれる楷書体の時代があり、製造枚数の少ない年号もあります。この記事では、造幣局が公表している資料をもとに、レアとされる五円玉の種類と年号を一覧で整理し、その見分け方や手放すときの目安まで、順に解説します。

レアな五円玉は「穴なし」「フデ5」「少ない年号」

五円玉でレアとされるものは、大きく3つに分けられます。1つ目は、穴のない最初のデザインです。2つ目は、「フデ5」と呼ばれる楷書体の五円玉です。3つ目は、いまのゴシック体のなかで製造枚数が少ない年号です。

その背景にあるのが、製造枚数の差です。造幣局は、貨幣を種類ごと・年ごとに何枚つくったかという「年銘別貨幣製造枚数」を公表しています。製造枚数の少ない種類や年号は、現存する数も限られるため、収集の対象として注目されます。

参考:「貨幣に関するデータ(年銘別貨幣製造枚数)」|造幣局

レアな五円玉の一覧【表】

はじめに、レアとされる五円玉を製造枚数とあわせて整理します。数値は造幣局の年銘別貨幣製造枚数(令和2年版)にもとづくものです。

種類・年号 製造枚数 特徴
穴なし5円(昭和23〜24年) 約7,500万〜1億8,000万枚 最初の五円玉。穴がない
フデ5(楷書体)昭和32年 約1,000万枚 楷書体のなかで最少
フデ5 昭和29〜31年 0枚 製造されておらず、この年号は存在しない
ゴシック体 平成22年 約51万枚 現行のなかで少ない年
ゴシック体 平成23年 約46万枚 現行のなかで最少
ゴシック体 平成24年 約66万枚 現行のなかで少ない年
ゴシック体 平成25年 約55万枚 現行のなかで少ない年
(参考)昭和49年 約9億5,000万枚 ごく一般的な年の例

参考:「年銘別貨幣製造枚数(令和2年版)」|造幣局

参考として挙げた昭和49年と、平成23年を比べると、2,000倍を超える開きがあります。以下で、デザインの移り変わりと年号ごとの数を、順に見ていきます。

五円玉のデザインの移り変わり

レアな五円玉を見分けるには、まずデザインの移り変わりを知っておくとわかりやすくなります。五円玉は、素材こそ黄銅(銅と亜鉛の合金)のまま変わっていませんが、穴の有無と文字の書体が、時代によって変わってきました。

五円玉は、昭和23(1948)年に、国会議事堂をデザインした穴のない黄銅貨として誕生しました。直径は22mmです。翌昭和24(1949)年には、直径はそのままで、穴のあるデザインへと変わりました。

参考:「貨幣Q&A」|造幣局

その後、昭和34(1959)年に、文字の書体がゴシック体である現在の五円玉へと変わりました。それ以前の穴あきの五円玉は、「五」などの文字が楷書体で書かれており、これが通称「フデ5」と呼ばれています。

参考:「貨幣Q&A」|造幣局

つまり、五円玉は次の3つの時代に分けられます。

種類 発行年 特徴
穴なし5円(国会議事堂) 昭和23〜24年 穴がなく、国会議事堂のデザイン
フデ5(楷書体・穴あき) 昭和24〜33年 穴あき。文字が楷書体(筆書き風)
現行(ゴシック体・穴あき) 昭和34年〜 穴あき。文字がゴシック体

参考:「貨幣Q&A」|造幣局

なお、いまの五円玉のデザインには、稲・歯車・水があしらわれ、上部には双葉が描かれています。デザインそのものは昭和34年から変わっておらず、書体が現行のものになった点が、それ以前との違いです。

参考:「貨幣Q&A」|造幣局

穴なし5円(昭和23〜24年)とは

穴のない五円玉は、五円玉のいちばん最初のデザインです。いまの五円玉には中央に穴がありますが、昭和23(1948)年に発行されたものには穴がなく、表に国会議事堂が描かれています。

穴のない五円玉が発行されたのは、昭和23〜24年の2年間です。昭和24(1949)年の途中から穴のあるデザインに切り替わったため、発行された期間は短く、種類としても限られます。手元の五円玉に穴があるかどうかは、見てすぐにわかる手がかりになります。

参考:「貨幣Q&A」|造幣局

フデ5(楷書体)とは

「フデ5」は、昭和24〜33年に発行された、穴あきで楷書体の五円玉の通称です。「五」の字が筆で書いたような楷書体になっていることから、こう呼ばれています。現行のゴシック体とは、文字の形が違います。

フデ5は、穴があいている点では現行の五円玉と同じです。見分ける手がかりは、文字の書体と発行年です。裏面に刻まれた製造年が昭和33(1958)年までで、文字が楷書体であれば、フデ5にあたります。昭和34(1959)年以降のものは、ゴシック体の現行の五円玉です。

参考:「貨幣Q&A」|造幣局

五円玉の年号別製造枚数【一覧】

ここからは、造幣局のデータをもとに、年号ごとの製造枚数を見ていきます。まず、フデ5(楷書体)の全年を並べると、次のようになります。数値は年銘別貨幣製造枚数(令和2年版)にもとづくものです。

年号 製造枚数
昭和24(1949)年 約1億1,000万枚
昭和25(1950)年 約1億8,000万枚
昭和26(1951)年 約1億9,800万枚
昭和27(1952)年 約5,500万枚
昭和28(1953)年 約4,500万枚
昭和29(1954)年 0枚
昭和30(1955)年 0枚
昭和31(1956)年 0枚
昭和32(1957)年 約1,000万枚
昭和33(1958)年 約5,000万枚

参考:「年銘別貨幣製造枚数(令和2年版)」|造幣局

フデ5のなかでとりわけ少ないのが、昭和32年で約1,000万枚です。他の年が数千万〜1億枚台であるのに対し、昭和32年は1桁少なくなっています。フデ5の発行は昭和33(1958)年が最後で、翌年からゴシック体に切り替わりました。

参考:「年銘別貨幣製造枚数(令和2年版)」|造幣局

昭和29〜31年の五円玉は製造されていない

年号にまつわる知識として、昭和29〜31(1954〜1956)年が挙げられます。造幣局のデータでは、この3年間の五円玉の製造枚数は0です。つまり、昭和29年・昭和30年・昭和31年という年号の五円玉は、そもそもつくられていません。

参考:「年銘別貨幣製造枚数(令和2年版)」|造幣局

手持ちの五円玉を探しても、これらの年号が見つからないのはこのためです。存在しない年号を知っておくと、年号を確認するときの参考になります。

ゴシック体で少ない年号(平成22〜25年)

現行のゴシック体(昭和34年〜)にも、製造枚数が少ない年号があります。とくに少ないのが、平成22〜25年です。

造幣局のデータでは、平成23(2011)年の五円玉が約46万枚で、ゴシック体のなかで際立って少なくなっています。前後の平成22(2010)年が約51万枚、平成24(2012)年が約66万枚、平成25(2013)年が約55万枚と、いずれも少なめです。ふつうの年は数千万〜数億枚がつくられており、たとえば昭和49(1974)年は約9億5,000万枚でした。これと比べると、平成23年は桁がいくつも違うほど少ないことがわかります。

参考:「年銘別貨幣製造枚数(令和2年版)」|造幣局

年号 製造枚数
昭和34(1959)年 約3,300万枚
昭和42(1967)年 約2,600万枚
平成12(2000)年 約903万枚
平成22(2010)年 約51万枚
平成23(2011)年 約46万枚
平成24(2012)年 約66万枚
平成25(2013)年 約55万枚
(参考)昭和49(1974)年 約9億5,000万枚

参考:「年銘別貨幣製造枚数(令和2年版)」|造幣局

平成22〜25年に製造枚数が少ないのは、この時期の五円玉が、おもに貨幣セット向けにつくられ、通常の流通用としてはあまり出回らなかったためと考えられます。年号によっては数が限られる、と覚えておくとよいでしょう。平成12(2000)年も約903万枚と、周辺の年より少なくなっています。

参考:「年銘別貨幣製造枚数(令和2年版)」|造幣局

手元の五円玉を見分ける方法

手元の五円玉がレアなものかどうかは、次の順に確認できます。

まず、穴があるかどうかを見ます。穴がなく、表に国会議事堂が描かれていれば、昭和23〜24年の最初のデザインです。穴のない五円玉はこの2年間だけのものです。

次に、穴があるものは、文字の書体を見ます。「五」などの文字が筆書き風の楷書体であれば、フデ5(昭和24〜33年)です。ゴシック体であれば、昭和34年以降の現行の五円玉です。裏面に刻まれた製造年とあわせて確認すると、種類を絞りやすくなります。

最後に、製造年を確認します。フデ5であれば昭和32年か、ゴシック体であれば平成22〜25年など、製造枚数の少ない年号にあたるかを見ます。あわせて、傷や汚れが少なく、未使用に近いものほど、収集の対象としては評価されやすくなります。汚れが気になっても、こすって落とそうとせず、そのままの状態で見るのがおすすめです。

買取相場の目安(2026年7月時点)

レアな年号や種類であっても、価値の付き方は状態によって変わります。五円玉の買取には公的に定められた価格はなく、実際の金額は業者・状態・時期によって上下します。ここでは、複数の買取業者が公開している情報を集計した目安として、おおよその幅を示します。いずれも定価ではなく、2026年7月時点の参考値です。

  • 穴なし5円(昭和23〜24年):数百円〜数千円程度
  • フデ5 昭和32年:通常の保存状態で数百円〜1,000円程度、未使用に近いもので数千円〜1万円程度
  • ゴシック体 平成22〜25年:美品で数百円程度、未使用に近いもので1,000円前後

これらは、額面の5円を上回る価値がつく場合がある、という目安です。同じ年号でも、傷や汚れの少なさによって金額は変わります。また、穴のずれや刻印のずれといった、いわゆるエラーコインは、程度によって数万円以上になる場合もありますが、状態による幅が大きく、一律の相場は示しにくいのが実情です。

なお、五円玉は額面どおり5円としていつでも使えます。そのうえで、コレクションとしての価値を知りたい場合は、古銭やコインの買取に対応した専門店で査定を受けるのがひとつの方法です。年号や種類、状態を踏まえて見てもらえるため、納得のいく判断につなげやすくなります。複数の見積もりを比べると、手放すときに比較しやすくなります。査定に出す前に汚れを無理に落とそうとせず、そのままの状態で見てもらうのがおすすめです。

よくある質問

いちばんレアな五円玉はどれですか。

製造枚数の面では、ゴシック体の平成23年(約46万枚)が現行のなかで最も少なく、フデ5では昭和32年(約1,000万枚)が最少です。穴のない昭和23〜24年のものも、2年間だけの発行で種類が限られます。ただし実際の評価は状態にも左右されます。

参考:「年銘別貨幣製造枚数(令和2年版)」|造幣局

フデ5とはどのような五円玉ですか。

昭和24〜33年に発行された、穴あきで文字が楷書体の五円玉の通称です。「五」の字が筆で書いたような形をしていることから、こう呼ばれています。昭和34年からは、文字がゴシック体の現行の五円玉に変わりました。

参考:「貨幣Q&A」|造幣局

なぜ昭和29〜31年の五円玉はないのですか。

造幣局のデータでは、昭和29〜31年の五円玉は製造枚数が0です。その3年間に五円玉がつくられなかったため、これらの年号の五円玉は存在しません。

参考:「年銘別貨幣製造枚数(令和2年版)」|造幣局

平成の五円玉に価値はありますか。

平成22年(約51万枚)から平成25年(約55万枚)のように、周辺の年より製造枚数が少ない年号があります。この時期はおもに貨幣セット向けにつくられ、流通用としてはあまり出回りませんでした。多くの年は数千万枚以上つくられているため、年号と状態を確認したうえで判断することが大切です。

参考:「年銘別貨幣製造枚数(令和2年版)」|造幣局

穴のずれた五円玉には価値がありますか。

穴のずれや刻印のずれといったエラーコインは、収集の対象として扱われることがあります。程度によって金額の幅が大きいため、価値が気になる場合は、古銭を専門に扱う買取店で見てもらうとよいでしょう。

まとめ

五円玉でレアとされるのは、穴のない最初のデザイン(昭和23〜24年)、楷書体のフデ5(昭和24〜33年)、そしてゴシック体のなかで製造枚数の少ない年号です。フデ5では昭和32年(約1,000万枚)が少なく、昭和29〜31年は製造がなく存在しません。ゴシック体では、平成22〜25年が数十万枚と際立って少なくなっています。まずは手元の五円玉に穴があるか、文字が楷書体かゴシック体か、そして年号を確認し、価値が気になる場合は専門店の査定を検討してみてはいかがでしょうか。