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記念硬貨は換金できる?銀行での両替・買取相場・損しない現金化の方法

自宅で見つけた記念硬貨を現金に換えたい、と考える方もいるのではないでしょうか。記念硬貨は法定通貨のため、銀行や郵便局の窓口で額面どおりに換金できます。そのうえで、金貨や銀貨など素材や希少性のあるものは、古銭の買取業者で額面を上回る評価が付く場合があります。この記事では、財務省や造幣局が公表している資料をもとに、記念硬貨を換金する方法と、額面以上になるものの見分け方、買取相場の目安を整理します。

記念硬貨は額面で使える法定通貨

記念硬貨は、正式には「記念貨幣」と呼ばれる法定通貨です。国家的な行事や記念すべき出来事にあわせて、国が発行するものです。1964年の東京オリンピック記念貨幣を最初として、これまでにさまざまなテーマで発行されてきました。

参考:「記念貨幣一覧」|造幣局

記念貨幣の発行権は政府に属しています。「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」にもとづいて発行され、実際の製造は造幣局が担っています。通常の硬貨と同じ貨幣として位置づけられているため、記念貨幣も額面の金額として使えます。100円の記念硬貨であれば100円、1,000円の記念硬貨であれば1,000円としての通用力があります。

参考:「通貨(貨幣・紙幣)」|財務省

財務省も、過去に発行された記念貨幣について、現在でも通常の貨幣と同じように使えるとしています。ただし、記念貨幣は素材や大きさが通常の硬貨と異なるため、自動販売機などでは使えない場合があります。この場合は、銀行など金融機関の窓口で通常のお金に換えることになります。

参考:「過去に発行された記念貨幣は、現在でもお金として使えますか」|財務省

なお、貨幣には枚数の制限があります。造幣局によると、貨幣は額面価格の20倍までを限り、法貨として通用します。同じ種類の硬貨は、1回の支払いにつき20枚までが法的な通用力の範囲となり、店側はそれを超える枚数の受け取りを断れます。手元にたくさんある場合に、まとめて買い物で使いにくいのはこのためです。

参考:「貨幣Q&A」|造幣局

記念硬貨を換金する2つの方法【比較表】

記念硬貨を現金に換える方法は、大きく2つに分けられます。ひとつは、額面どおりに換金する方法です。銀行や郵便局の窓口で、通常のお金に換えたり口座に預けたりします。もうひとつは、古銭やコインの買取業者に売る方法です。素材や希少性によっては、額面を上回る評価が付く場合があります。

換金方法 換金額の目安 手間 向いているもの
額面で換金する(銀行・郵便局) 額面どおり 窓口や口座で完結する 白銅貨・クラッド貨など、額面前後にとどまるもの
買取業者で売る 額面から額面以上 査定を受ける必要がある 金貨・銀貨、状態のよいもの、付属品がそろったもの

どちらが向いているかは、手元の記念硬貨の種類によって変わります。素材の価値が低く発行枚数の多いものは、額面で換金しても大きな差が出にくい傾向があります。一方、金貨や銀貨、発行枚数の限られたものは、買取で見てもらうと額面を上回る評価につながる場合があります。以下で、それぞれの方法をくわしく見ていきます。

額面で換金する(銀行・郵便局の窓口)

記念硬貨を手堅く現金化したいときの基本が、額面での換金です。記念貨幣は法定通貨のため、銀行や信用金庫、郵便局(ゆうちょ銀行)の窓口で、額面の金額として通常のお金に換えられます。額面どおりの金額になり、素材や希少性は評価されません。

参考:「過去に発行された記念貨幣は、現在でもお金として使えますか」|財務省

具体的には、自分の口座がある金融機関で、記念硬貨を口座に預け入れる方法があります。窓口で通常のお金に両替してもらう方法もあります。額面での価値がそのまま反映されるため、金額の面でわかりやすいのが特徴です。

ここで注意したいのが、硬貨の取扱手数料です。近年は多くの金融機関で、窓口やATMで硬貨を大量に扱う際に、枚数に応じた手数料を設けています。たとえばゆうちょ銀行では、窓口で硬貨を扱う場合、50枚までは無料ですが、51枚以上になると手数料がかかります。手数料の金額や無料の枚数は金融機関ごとに異なるため、枚数が多いときは事前に確認しておくと安心です。

参考:「硬貨取扱料金改定のお知らせ」|ゆうちょ銀行

枚数が少なければ、こうした手数料はかからないことが多いようです。数枚を額面どおりに換金したいだけであれば、窓口での両替や口座への預け入れで手間なく済みます。一方で、大量の硬貨をまとめて換金する場合は、手数料の分だけ受け取り額が目減りする点を踏まえておくとよいでしょう。

また、傷んで判別しにくくなった貨幣については、日本銀行が損傷現金の引き換えを行っています。ただし、これは破れたお札や欠けた硬貨などを対象とした引き換えで、通常の記念硬貨をそのまま換金する窓口ではありません。手元の記念硬貨を額面で現金化したい場合は、身近な金融機関の窓口を利用するのが基本の流れになります。

参考:「日本銀行が行う損傷現金の引換えに関する取扱手続」|日本銀行

買取業者で売る(額面以上になる場合)

額面での換金とは別に、古銭やコインの買取業者に売る方法があります。買取では、額面ではなく、素材の価値や希少性、状態を踏まえた評価が付きます。金貨や銀貨、発行枚数の限られたものは、額面を上回る評価につながる場合があります。

参考:「記念貨幣一覧」|造幣局

銀行の窓口では、どれほど希少な記念硬貨でも額面どおりの金額にしかなりません。素材や希少性を踏まえた金額を知りたい場合は、古銭やコインの買取に対応した専門店で査定を受けるのがひとつの方法です。ここで、額面以上になりやすいものと、額面前後にとどまりやすいものに分けて整理します。

額面以上になりやすい記念硬貨(金貨・銀貨)

金貨や銀貨は、素材そのものに価値があります。金や銀は地金として取引される貴金属で、その相場に応じて価値が動きます。天皇陛下御在位60年記念の10万円金貨や、長野冬季オリンピック・東京オリンピックの1万円金貨、1964年の東京オリンピック記念1,000円銀貨などは、素材の面から額面を上回る評価が付く場合があります。

参考:「記念貨幣一覧」|造幣局

とりわけ金貨は、金相場が高い時期には評価も上がりやすい傾向があります。発行枚数が数万枚と限られている種類もあり、素材と希少性の両面から注目されます。銀貨も同様に、銀相場や発行枚数、状態によって、額面以上の評価につながる場合があります。

加えて、プルーフ貨幣(鏡のように磨き上げた特別な仕上げのもの)は、コレクター向けの需要につながりやすい傾向があります。専用のケースや証明書などの付属品がそろっていると、査定の際に評価につながりやすくなります。付属品は捨てずに、そろえて保管しておくとよいでしょう。

額面前後にとどまりやすい記念硬貨(白銅貨・クラッド貨)

一方、白銅貨やクラッド貨は、素材としての価値が金・銀ほど高くありません。1972年の札幌冬季オリンピック100円白銅貨や、2020年の東京オリンピックの100円・500円クラッド貨などは、額面前後の評価にとどまる傾向があります。

参考:「記念貨幣一覧」|造幣局

白銅は銅とニッケルの合金で、クラッドは複数の金属を組み合わせた素材です。いずれも金や銀のような地金としての価値は大きくありません。額面が小さく、発行枚数が多い種類ほど、希少性の面でもプレミアが付きにくくなります。こうしたものは、買取に出しても額面前後の評価になることが多いため、額面での換金と大きく変わらない場合があります。

ただし、白銅貨やクラッド貨でも、未使用に近い状態のものや、セットとして付属品がそろっているものは、額面前後より評価が上がる場合があります。種類だけで判断せず、状態とあわせて見てもらうと、実際の金額を確かめやすくなります。

買取価格の目安(2026年7月時点)

記念硬貨の買取価格には、造幣局が公表するような公的な定価はありません。以下は、複数の買取業者が公開している情報を集計した目安で、2026年7月時点のものです。公的な定価ではなく、地金相場や状態、需給によって変動する点にご留意ください。

種類 換金・買取の目安
金貨(御在位記念10万円金貨、長野・東京の1万円金貨など) 素材価値から額面を上回る目安。金相場や付属品の有無で変わります
銀貨(1964東京五輪1,000円銀貨など) 銀相場や状態によって、額面を上回る場合があります
白銅貨(札幌五輪100円白銅貨など) 額面前後にとどまる傾向があります
クラッド貨(2020東京五輪の100円・500円など) 額面前後にとどまる傾向があります

参考:「記念硬貨は両替と換金のどちらがおすすめ?買取に出すメリットもご紹介」|バイセル

参考:「記念硬貨を換金したい方必見!失敗しない換金方法と高価買取のコツ」|買取福ちゃん

参考:「記念硬貨の換金方法!買取や銀行での方法・手数料・オリンピック硬貨についてもご紹介」|おいくら

金貨や銀貨は、地金相場に連動して価格が動きます。地金相場が上がれば買取価格も上がりやすく、下がれば逆になります。同じ種類でも、査定を受ける時期によって金額に幅が出ます。

100円クラッド貨や500円クラッド貨など、額面が小さく素材価値の低いものは、記念硬貨としてのプレミアが付きにくく、額面前後の評価になることが多いようです。ここに挙げた目安は、あくまで公開情報を集計したもので、実際の査定額は業者や時期によって変わります。正確な金額は、査定を受けて確かめることになります。

換金する前に確認したいこと

記念硬貨を換金する前に、いくつか確認しておきたい点があります。手元のものが額面前後のものか、額面以上が見込めるものかによって、向いている方法が変わるためです。

まず、金貨や銀貨、発行枚数の限られたものは、いきなり銀行の窓口で額面に換える前に、買取での評価を確かめてみるとよいでしょう。銀行の窓口では素材や希少性が反映されないため、素材の価値があるものを額面で換えてしまうと、差額の分を受け取れないことになります。額面前後にとどまる白銅貨やクラッド貨であれば、額面での換金でも大きな差は出にくい傾向があります。

次に、状態をそのまま保つことです。傷や汚れが気になっても、こすって落とそうとせず、そのままの状態で見てもらうのがおすすめです。無理に磨くと表面に傷が付き、かえって収集の対象としての評価を下げる場合があります。プルーフ貨幣は、専用ケースや証明書などの付属品もあわせて保管しておくと、査定のときに評価につながりやすくなります。

そして、複数の見積もりを比べることです。買取価格には公的な定価がなく、業者や時期によって差が出ます。金貨や銀貨は地金の相場にも左右されるため、複数の専門店で見てもらうと、納得のいく判断につなげやすくなります。着物や貴金属、古物とあわせて整理したい場合は、幅広く買取に対応した専門店にまとめて相談してみてはいかがでしょうか。

よくある質問

記念硬貨は銀行で現金に換えられますか。

記念硬貨は法定通貨のため、銀行や郵便局の窓口で額面の金額として換金できます。口座への預け入れや、通常のお金への両替が可能です。ただし窓口では額面どおりの金額になり、素材や希少性は評価されません。額面を上回る評価を知りたい場合は、買取の専門店で査定を受けるのがひとつの方法です。

参考:「過去に発行された記念貨幣は、現在でもお金として使えますか」|財務省

銀行で記念硬貨を換金すると手数料はかかりますか。

枚数によっては、硬貨の取扱手数料がかかる場合があります。近年は多くの金融機関で、硬貨を大量に扱う際に枚数に応じた手数料を設けています。たとえばゆうちょ銀行の窓口では、50枚までは無料で、51枚以上から手数料がかかります。無料の枚数や金額は金融機関ごとに異なるため、枚数が多いときは事前に確認しておくとよいでしょう。

参考:「硬貨取扱料金改定のお知らせ」|ゆうちょ銀行

記念硬貨は額面より高く換金できますか。

種類によって変わります。金貨や銀貨は素材そのものに価値があり、状態や地金相場によっては額面を上回る場合があります。一方、白銅貨やクラッド貨は素材価値が高くなく、額面前後にとどまる傾向があります。額面以上を見込めるものは、銀行ではなく買取の専門店で見てもらうのがひとつの方法です。

参考:「記念貨幣一覧」|造幣局

記念硬貨は買い物でそのまま使えますか。

記念貨幣は法定通貨のため、支払いに使えます。ただし、同じ種類の硬貨は1回の支払いにつき20枚までが法的な通用力の範囲で、店側はそれを超える枚数を断れます。素材や大きさの違いから、自動販売機では使えない場合もあります。まとめて現金化したい場合は、金融機関の窓口を利用するのがひとつの方法です。

参考:「貨幣Q&A」|造幣局

記念硬貨は磨いてから換金したほうがよいですか。

磨かないほうがよいとされています。表面を磨くと傷が付き、収集の対象としての評価を下げる場合があります。汚れが気になっても、そのままの状態で見てもらうのがおすすめです。買取に出すときは、付属品もあわせて用意しておくと評価につながりやすくなります。

まとめ

記念硬貨は「記念貨幣」と呼ばれる法定通貨で、銀行や郵便局の窓口で額面どおりに換金できます。まとめて換金する場合は、金融機関ごとの硬貨取扱手数料に留意するとよいでしょう。そのうえで、金貨や銀貨、発行枚数の限られたものは、古銭の買取業者で額面を上回る評価が付く場合があります。白銅貨やクラッド貨は額面前後にとどまる傾向があるため、額面での換金でも差が出にくいといえます。手元の記念硬貨をどう手放すか迷う場合は、種類や状態を確認したうえで、着物や貴金属、古物の買取に幅広く対応した専門店に相談してみてはいかがでしょうか。