グッチのバンブーは「痛い」の?|持ち手の使い心地と“時代遅れ”説を整理
グッチのバンブーを買おうかどうか迷っている、あるいは母から譲り受けたけれど持ち歩いていいものか迷っている。そんなときに「グッチ バンブー 痛い」と検索する方は少なくないようです。この「痛い」には、竹の持ち手が手や肩に当たって痛いのではという意味と、いま持っていたら”痛い人”と思われないかという意味の、2つが混ざっています。この記事では両方を分けたうえで、バンブーがどういう経緯で生まれ、いまどう位置づけられているのかを、公表資料をもとに整理します。
「グッチ バンブー 痛い」には2つの意味が混ざっている
検索されている「痛い」を分けると、次の2種類になります。
ひとつは物理的な意味です。バンブーのハンドルは竹でできていて丸みのある形をしているため、革やチェーンのハンドルとは持ち心地が違います。「手に食い込まないか」「肩にかけたときに当たって痛くならないか」という不安です。
もうひとつは、俗な言い回しとしての「痛い」です。デザインが古く見えるのではないか、時代遅れだと思われないか、年齢に合っていないと見られないか、という懸念にあたります。
この2つは性質がまったく違うので、いっしょに答えようとすると話がぼやけます。以下では、まずバンブーがどういう経緯で生まれたのかを押さえたうえで、順番に見ていきます。
バンブーハンドルは1947年生まれ|竹が選ばれた背景
グッチのバンブーハンドルは、第二次世界大戦後のイタリアで生まれています。
グッチを傘下に持つケリングの日本法人が公表した資料では、「上質な素材を手に入れるのが困難だった戦後期のイタリアで、ブランド創設者であるグッチオ・グッチとフィレンツェのグッチの職人たちが日本の竹を加工してバッグのハンドルにした」と説明されています。そうして1947年に誕生したのが、バンブーハンドルのバッグです。
参考:「グッチ日本上陸60周年記念展『Bamboo 1947: Then and Now バンブーが出会う日本の工芸と現代アート』」|株式会社ケリングジャパン
この年代については、美術館の収蔵記録でも裏づけがあります。ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館(V&A)は、バンブーハンドルのグッチのバッグを所蔵しており、その解説で「丸みのある竹のハンドルがグッチのバッグに初めて登場したのは1947年」であり、その形と素材が1950年代から60年代にかけての人気を支えたと記しています。
参考:「Bag(Gucci)」|Victoria and Albert Museum
つまりバンブーは、流行を狙って作られた装飾ではなく、素材が手に入りにくい状況のなかで生まれた工夫が、そのままブランドの目印になったという成り立ちを持っています。ケリングジャパンの資料でも、このデザインは「ひと目でグッチと分かるアイコン」であり続けていると位置づけられています。
なお、素材である竹そのものの性質については、林野庁が「繊維方向に強度があり、特に表皮に近いほど繊維の密度が高く、しなやかで折れにくい性質」があると説明しています。硬いというイメージを持たれがちですが、しなやかさもあわせ持つ素材です。
参考:「竹の性質」|林野庁
持ち手が「痛い」と感じるのはどんなときか
物理的な意味での「痛い」について整理します。
バンブーのハンドルは、革ハンドルのように潰れて手になじむ性質のものではありません。断面が丸く、形が固定されています。そのため、次のような条件が重なると、手や肩に負担を感じやすくなると考えられます。
| 条件 | なぜ負担になりやすいか |
|---|---|
| 荷物を入れすぎている | 重量が細いハンドルの一点に集中する |
| 長時間持ち続ける | 同じ場所に圧力がかかり続ける |
| 素肌に直接当たる季節 | 半袖・ノースリーブだと接触面が硬く感じられやすい |
| 腕にかけたまま歩く | 腕の内側の柔らかい部分に当たり続ける |
逆に言えば、これらの条件を避ければ、負担はかなり軽くなります。中身を減らす、持ち方を途中で変える、袖のある服のときに使う、といった対応です。
また、バンブーを使ったモデルはひとつではありません。ハンドルだけが竹のもの、ショルダーストラップが付属するもの、留め具にだけ竹が使われているものなど、構造が異なります。ショルダーストラップが付くタイプなら、重さをハンドルで受ける必要がありません。「バンブー=持ちにくい」と一括りにせず、どの構造のモデルかを見て選ぶことが現実的な対処になります。
なお、このあたりは体格や持ち方によって感じ方が変わる部分で、万人に当てはまる答えがあるものではありません。可能であれば実物を持ってみて確かめるのが確実です。
「ダサい」「時代遅れ」と言われることについて
もうひとつの「痛い」、つまりデザインが古く見えるのではないかという懸念です。
ここで押さえておきたいのは、バンブーが一時期のトレンドとして現れて消えたものではなく、1947年から現在まで断続的に作られ続けているという事実です。V&Aが所蔵しているのは1960年代のバッグで、その一方でグッチは近年もバンブーを使ったモデルを展開しています。2024年には日本上陸60周年を記念して、ヴィンテージのバンブーバッグを日本の伝統工芸作家や現代アーティストが手がけた作品として展示する企画が、東京・銀座で開かれました。
参考:「グッチ日本上陸60周年記念展『Bamboo 1947: Then and Now バンブーが出会う日本の工芸と現代アート』」|株式会社ケリングジャパン
70年以上にわたって作り続けられ、美術館に収蔵され、ブランド自身が現在進行形で企画の中心に据えている——という状況を見るかぎり、「もう作られていない過去のもの」という前提は当てはまりません。
そのうえで、実際に古く見えてしまうケースがあるとすれば、多くはバンブーそのものではなく、次のような点に理由があると考えられます。
- 竹の部分にひび割れや欠けがあり、傷んだ印象になっている
- 金具の金メッキが剥がれ、下地が出ている
- 革が乾燥して型崩れしている
- 服装との組み合わせが合っていない
いずれも状態や合わせ方の問題であって、デザインの新旧とは別の話です。手入れの行き届いたバンブーと、傷んだまま使われているバンブーでは、同じモデルでも印象がまったく変わります。
また、ヴィンテージのバッグを意識して選ぶ人が増えている流れのなかでは、年代が古いこと自体が欠点として受け取られるとは限りません。「古いから避ける」ではなく「状態がよいものを選ぶ」という見方に切り替えたほうが、実態に合っています。
バンブーのタイプ別に見た使い勝手
バンブーが使われている位置によって、扱いやすさは変わります。代表的なパターンを整理します。
| タイプ | バンブーの使われ方 | 使い勝手の傾向 |
|---|---|---|
| トップハンドル型 | 弧を描くハンドルが竹 | 手持ち中心。荷物が重いと負担を感じやすい |
| ショルダー併用型 | 竹ハンドル+革ストラップ | 肩掛けができるため重量の負担を分散しやすい |
| 留め具のみ | ターンロックなど金具部分が竹 | 持ち手は革やチェーン。負担の面では通常のバッグと同じ |
| ハンドバッグ小型 | 短めの竹ハンドル | 収納量が限られるぶん、重くなりにくい |
なお、各モデルの寸法や価格については、ブランド公式サイトの表示が確認できなかったため、この記事では数値を記載していません。購入を検討する場合は、必ず正規の販売元で最新の仕様をご確認ください。
バンブーを長く使うための扱い方
竹の部分は天然素材ですので、扱い方で状態の保ち方が変わります。基本になるのは次の点です。
乾燥と急な温度変化を避ける
暖房の風が直接当たる場所や、直射日光の当たる窓際に置きっぱなしにするのは避けたほうがよいでしょう。天然素材は環境の変化を受けます。
荷物を入れすぎない
ハンドルに重量が集中する構造ですので、詰め込みすぎは形にも持ち心地にも影響します。
濡れたらすぐ拭く
雨に当たったときは、放置せず乾いた布で水分を取り、風通しのよい場所で自然に乾かします。ドライヤーなどで急激に乾かすのは避けたほうが無難です。
保管時は形を保つ
中に詰め物をして型崩れを防ぎ、付属の保存袋に入れて、湿気のこもらない場所で保管します。
傷みが出たら自分で直そうとしない
竹の割れや金具の不具合は、素人の補修で状態が悪くなることがあります。正規の修理窓口や、専門の修理業者に相談するのが確実です。
手放すことを考えるときに確認したいこと
使わなくなったバンブーを手放す場合、押さえておきたい点がいくつかあります。
まず、評価に影響するのは主に「竹の状態」「革の状態」「金具の状態」「付属品の有無」です。竹の割れや欠け、革のひび、金具の剥がれは、いずれも評価に響きます。保存袋やタグ、購入時のレシートなどが残っていれば、あわせて用意しておくとよいでしょう。
次に、買取価格は市場の需要で動くもので、決まった価格表があるわけではありません。示される金額はあくまでその時点での目安であり、複数の窓口で見てもらうと幅があることが分かります。
もうひとつ、自宅に業者を呼んで買い取ってもらう「訪問購入」については、消費者保護のルールが定められています。国民生活センターによれば、訪問購入では契約書面を受け取った日を1日目として8日間はクーリング・オフができ、その期間内は商品の引き渡しを拒むこともできます。「不用品の買い取りのはずが貴金属まで買い取られた」といった相談が寄せられているとも公表されています。訪問での買取を利用する場合は、この仕組みを知っておくと安心です。
参考:「訪問購入(訪問買い取り)のトラブルを防ぐには」|国民生活センター
参考:「不用なお皿の買い取りのはずが、大切な貴金属も強引に買い取られた!-訪問購入のトラブルが増えています-」|国民生活センター
よくある質問
バンブーのハンドルは硬くて持ちにくいですか
竹は硬いイメージを持たれやすい素材ですが、林野庁の説明では、繊維方向に強度があり、表皮に近いほど繊維の密度が高く、しなやかで折れにくい性質があるとされています。実際の持ち心地は、荷物の量や持ち方、モデルの構造によって変わります。気になる場合は、ショルダーストラップの付くタイプを選ぶという方法もあります。
参考:「竹の性質」|林野庁
バンブーはいつから作られているのですか
1947年からです。ケリングジャパンの資料では、素材が手に入りにくかった戦後のイタリアで、創設者と職人たちが日本の竹を加工してハンドルにしたのが始まりだとされています。V&Aの収蔵記録でも、丸みのある竹のハンドルが登場したのは1947年と記されています。
参考:「Bag(Gucci)」|Victoria and Albert Museum
母から譲り受けた古いバンブーを使っても大丈夫でしょうか
状態次第です。竹に割れがないか、革が硬化していないか、金具が動くかを確認してみてください。傷みがある場合は、無理に使うと悪化することがありますので、先に修理を検討するとよいでしょう。年代が古いこと自体は、状態がよければ大きな問題にはなりにくいと考えられます。
竹の部分が割れてしまったら直せますか
自分で接着剤などを使うと、かえって状態が悪くなることがあります。正規の修理窓口か、ブランド品の修理を扱う専門業者に相談するのが確実です。修理の可否や方法は個体ごとに判断されます。
買取に出す前にきれいにしたほうがよいですか
表面のほこりを乾いた柔らかい布で軽く払う程度にとどめるのが無難です。市販のクリーナーや水拭きで、革の風合いが変わってしまうことがあります。強く磨いたり、色を塗り足したりするのは避けたほうがよいでしょう。
まとめ
「グッチ バンブー 痛い」という検索には、持ち心地の話と、古く見えないかという話が混ざっています。
持ち心地については、竹のハンドルは形が固定されているぶん、荷物が重い・長時間持つ・素肌に当たるといった条件が重なると負担を感じやすくなります。裏を返せば、荷物を減らす、ショルダー併用型を選ぶ、といった対応で軽減できる部分です。
「時代遅れ」という懸念については、バンブーが1947年から現在まで作られ続け、美術館に収蔵され、ブランド自身が近年も企画の中心に据えているという事実があります。古く見えるかどうかを分けているのは、多くの場合デザインの新旧ではなく、竹・革・金具の状態です。手入れをして状態を保つこと、傷みが出たら専門の窓口に相談することが、結果としていちばん確実な答えになるのではないでしょうか。