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記念硬貨500円の買取価格|全76種類の一覧と額面どおりになりやすい理由

引き出しや貯金箱から500円の記念硬貨が出てきて、買取に出せばいくらになるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。500円の記念貨幣は財務省の記念貨幣一覧で確認できるだけでも76種類あり、その多くは買取に出しても額面の500円前後にとどまります。この記事では、素材別の一覧、額面どおりになりやすい理由、例外的に額面を超えやすい1種類、そして手元の1枚を特定する手順を、造幣局と財務省の公表資料をもとに整理します。

500円記念硬貨の買取価格は「額面どおり」が基本

先に結論を書くと、500円の記念貨幣の買取価格は、多くの種類で額面の500円前後が目安になります。プレミアが付いて数千円、数万円になるという性質のものではありません。

理由は素材と発行枚数にあります。500円の記念貨幣のほとんどは白銅・ニッケル黄銅・バイカラークラッドといった、金や銀を含まない素材で作られています。そのうえ発行枚数が数百万枚から数千万枚という規模で、希少とはいえません。

買取価格は買取店や時期、状態によって変わるため、ここで示す金額はあくまで目安です。特定の金額を保証するものではありません。

一方で、素材が違えば話も変わります。500円の記念貨幣の中に1種類だけ純銀製のものがあり、これは別の考え方が必要です。詳しくは後述します。

なお、金貨や銀貨を含む記念貨幣全般の価値の考え方については、記念硬貨の価値|額面どおりのものと額面を超えるものの違いで整理しています。この記事では500円貨に絞って扱います。

500円の記念貨幣は全76種類|素材別の一覧

財務省が公表している記念貨幣一覧(2026年8月19日現在)から額面500円の記念貨幣を数えると、76種類が掲載されています。そのうち47種類は地方自治法施行60周年記念の都道府県シリーズです。

素材ごとに整理すると次のようになります。

素材 品位(千分中) 直径 量目 該当する記念貨幣
白銅(大型) 銅750・ニッケル250 30.0mm 13.0g ギザ 昭和60年〜平成4年発行の7種類
白銅(小型) 銅750・ニッケル250 26.5mm 7.2g ギザ 平成5年〜平成11年発行の9種類
ニッケル黄銅 銅720・亜鉛200・ニッケル80 26.5mm 7.0g 斜めギザ/異形 平成14年〜平成21年発行の7種類
バイカラー・クラッド 銅750・亜鉛125・ニッケル125 26.5mm 7.1g 異形斜めギザ 平成20年〜令和7年発行の52種類
銀(純銀) 純銀 28.0mm 15.6g 斜めギザ 中部国際空港開港記念(平成17年)1種類

参考:「記念貨幣一覧」|財務省

主な種類を発行順に見ると、白銅(大型)は国際科学技術博覧会(つくば万博・昭和60年・7,000万枚)、内閣制度創始100周年(昭和60年・7,000万枚)、天皇陛下御在位60年(昭和61年・5,000万枚)、青函トンネル開通(昭和63年・2,000万枚)、瀬戸大橋開通(昭和63年・2,000万枚)、天皇陛下御即位(平成2年・3,000万枚)、沖縄復帰20周年(平成4年・2,000万枚)です。

白銅(小型)は、皇太子殿下御成婚(平成5年・3,000万枚)、関西国際空港開港(平成6年・2,000万枚)、第12回アジア競技大会(広島・平成6年・各1,000万枚の3種類)、長野オリンピック冬季競技大会(平成9年〜10年・各2,000万枚の3種類)、天皇陛下御在位10年(平成11年・1,500万枚)が該当します。

ニッケル黄銅は、2002FIFAワールドカップ(平成14年・各1,000万枚の3種類)、2005年日本国際博覧会(愛・地球博・平成17年・824.1万枚)、南極地域観測50周年(平成19年・660万枚)、日本ブラジル交流年(平成20年・480万枚)、天皇陛下御在位20年(平成21年・1,000万枚)です。

バイカラー・クラッドは、地方自治法施行60周年記念の47都道府県(平成20年〜平成28年・各160万〜210万枚程度)に加えて、天皇陛下御在位30年(平成31年・500万枚)、天皇陛下御即位記念(令和元年・500万枚)、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会(令和2年・各400万枚の2種類)、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博・令和7年・220.8万枚)があります。

参考:「記念貨幣一覧」|財務省

バイカラー・クラッドは、2種類の金属板を挟み込む「クラッド技術」で作った円板を、別の金属でできたリングにはめ合わせる技術です。中心部と外周部で色が違って見えるのが特徴で、造幣局が偽造防止技術として説明しています。

参考:「地方自治法施行60周年記念貨幣の偽造防止技術」|造幣局

額面どおりになりやすい3つの理由

500円の記念貨幣が額面前後にとどまりやすいのには、はっきりした理由があります。

1つ目は、素材に貴金属を含まないこと。 白銅は銅とニッケル、ニッケル黄銅は銅・亜鉛・ニッケル、バイカラー・クラッドは銅・亜鉛・ニッケルの組み合わせです。いずれも金や銀のような貴金属ではないため、素材を溶かして得られる価値は額面に比べてごくわずかです。金貨や銀貨のように地金価値が価格を押し上げる仕組みが働きません。

参考:「記念貨幣一覧」|財務省

2つ目は、発行枚数が多いこと。 白銅の500円記念貨幣は1種類あたり1,000万枚から7,000万枚が発行されています。地方自治法施行60周年シリーズでも1都道府県あたり160万枚を超えます。数百万枚から数千万枚という規模では、市場に出回る数が多く、希少性が生まれにくくなります。

3つ目は、いまも額面の500円として使えること。 記念貨幣は「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」に基づく貨幣で、財務省は過去に発行された記念貨幣もすべて通常の貨幣と同じように使用できると説明しています。つまり誰にとっても最低500円の価値があるため、買取価格の下限は額面付近に張り付きます。逆に言えば、額面を大きく下回ることも通常はありません。

参考:「過去に発行された記念貨幣は、現在でもお金として使えますか」|財務省

例外的に額面を超えやすい500円記念硬貨

76種類のうち、素材の面ではっきり別格なのが「中部国際空港開港記念500円銀貨幣」です。

この貨幣は平成17年(2005年)銘で、素材は純銀、直径28.0mm、量目15.6gです。発行枚数は5万枚と、他の500円記念貨幣とは桁が2つも3つも違います。額面での引換ではなく造幣局による販売で、販売価格は4,000円でした。

参考:「中部国際空港開港記念500円銀貨幣」|造幣局

参考:「記念貨幣一覧」|財務省

純銀15.6gという量目は、素材の価値を計算する土台になります。田中貴金属工業が公表した2026年8月27日の銀の店頭買取価格は1gあたり382.58円(税込)でした。この価格で単純計算すると、純銀15.6g分は約5,900円にあたります。

参考:「銀価格推移」|田中貴金属工業

銀相場は日々変動するため、この金額は時期によって上下します。また実際の買取では地金の精錬コストや取り扱いの手数料が差し引かれるため、計算どおりの金額になるとは限りません。それでも、額面500円との差が大きいことは確かです。

これ以外の500円記念貨幣で額面を明確に超えるとされる要素は、素材や発行枚数からは説明できません。次のような条件がそろった場合に、額面より少し高く評価されることがある、という程度の理解が実態に近いといえます。

  • 造幣局の記念貨幣セット(プルーフ貨幣)に組み込まれ、ケース・証明書が揃っている
  • 未使用に近く、傷や変色がほとんどない
  • 地方自治法施行60周年シリーズなど、複数枚をまとめて揃えている

手元の1枚を特定する手順

査定を受ける前に、手元の硬貨がどの記念貨幣かを特定しておくと話が早くなります。次の順で確認します。

直径を測る。 30.0mmであれば昭和60年〜平成4年に発行された白銅(大型)です。26.5mmであれば平成5年以降の発行になります。

量目を量る。 キッチンスケールでおおよそ測れます。13.0gなら白銅(大型)、7.2gなら白銅(小型)、7.0gならニッケル黄銅、7.1gならバイカラー・クラッド、15.6gなら純銀の中部国際空港開港記念です。

縁を見る。 まっすぐなギザなら平成11年以前、斜めのギザなら平成14年以降、斜めギザの一部が上下左右4か所だけ形の違う「異形斜めギザ」ならバイカラー・クラッドです。

中心部と外周部の色を見る。 中心と外周で色味が違って見えるならバイカラー・クラッドです。

年銘と図柄を確認する。 貨幣に刻まれた年と表面の図柄で、上の一覧のどれにあたるかを絞り込めます。

参考:「記念貨幣一覧」|財務省

なお、記念貨幣ではない通常の500円硬貨(昭和62年銘の500円白銅貨など、製造枚数が少ない年号のもの)や、製造工程で生じた変形などがある硬貨は、記念貨幣とは別の枠組みで扱われます。この記事の対象外です。

額面で使う・両替する場合と、買取に出す場合の違い

500円の記念貨幣には3つの出口があります。

そのまま使う。 記念貨幣は法定通貨なので、店頭での支払いに使えます。ただし財務省は、記念貨幣は素材や大きさが異なるため自動販売機などでは使えないことがあると案内しています。

また、貨幣は「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」第7条により、同じ額面につき20枚までが法貨として通用します。それを超える枚数は、相手の同意があれば使えますが、同意がなければ受け取りを断られることがあります。紙幣(日本銀行券)が日本銀行法第46条第2項で無制限に通用するのとは扱いが違います。

参考:「お金には使用できる枚数の制限があるのですか」|財務省

金融機関で通常の貨幣に交換する。 財務省は、実際に使う場合は銀行などの金融機関の窓口で通常の貨幣と交換することを案内しています。この場合は額面どおりの500円になります。銀行での換金と買取の違いは、あらかじめ押さえておくとよい点です。

参考:「過去に発行された記念貨幣は、現在でもお金として使えますか」|財務省

買取に出す。 白銅・ニッケル黄銅・バイカラー・クラッドの500円記念貨幣は、額面前後の評価にとどまることが多いのが実情です。買取のほうが有利になりやすいのは、純銀製の中部国際空港開港記念500円銀貨幣、造幣局のプルーフ貨幣セットに入ったまま保管しているもの、複数枚をまとめて持っている場合などです。

判断に迷うときは、まず何を持っているのかを特定し、額面と査定額を比べてから決めるのが確実です。

買取価格を下げやすい扱い方

査定額を落としてしまいやすいのは、良かれと思ってやってしまう手入れです。

磨く・洗う。 研磨剤や薬品を使うと表面に微細な傷が付き、元の光沢は戻りません。白銅やニッケル黄銅もくすみますが、そのままの状態で査定に出すのが基本です。

ケースから出す。 造幣局のプルーフ貨幣セットは、ケース入りの状態が前提で評価されます。開封して中身だけ取り出すと、セットとしての評価が難しくなります。

素手で触る。 指の脂は変色の原因になります。触るときは縁を持つか、柔らかい布越しにするのが無難です。

付属品を捨てる。 化粧箱、証明書、パンフレット、外装フィルムなどは、揃っているかどうかが評価に影響することがあります。

高温多湿の場所で保管する。 湿気は変色を進めます。乾燥した冷暗所で保管するのが基本です。

よくある質問

500円記念硬貨は全部で何種類ありますか

財務省の記念貨幣一覧(2026年8月19日現在)に掲載されている額面500円の記念貨幣は76種類です。うち47種類は地方自治法施行60周年記念の都道府県シリーズです。

参考:「記念貨幣一覧」|財務省

500円記念硬貨をコンビニやお店で使えますか

法定通貨なので使えます。ただし同じ額面につき20枚までが法貨としての通用限度で、それを超える枚数は相手の同意が必要です。また記念貨幣は素材や大きさが通常の貨幣と異なるため、自動販売機などでは使えないことがあると財務省が案内しています。

参考:「お金には使用できる枚数の制限があるのですか」|財務省

銀でできた500円記念硬貨はありますか

中部国際空港開港記念500円銀貨幣(平成17年銘)が該当します。純銀製で直径28.0mm、量目15.6g、発行枚数は5万枚です。500円の記念貨幣で純銀製はこの1種類だけです。

参考:「中部国際空港開港記念500円銀貨幣」|造幣局

地方自治法施行60周年の500円硬貨は47枚揃えると価値が上がりますか

47都道府県を揃えたことによる公的な価格基準はありません。ただし買取の実務では、単品よりまとまった枚数のほうが取り扱いやすく、評価しやすいことがあります。金額は買取店や時期によって変わるため、目安として捉えてください。

長野オリンピックの500円硬貨はいくらになりますか

長野オリンピック冬季競技大会記念の500円貨幣は白銅(銅750・ニッケル250)で、第1次から第3次まで各2,000万枚が発行されています。貴金属を含まず発行枚数も多いため、額面前後の評価にとどまるのが一般的です。同じ長野オリンピックでも5,000円銀貨幣は素材が異なるので、長野オリンピックの5000円硬貨は銀貨|3種類の見分け方をご覧ください。

まとめ

500円の記念貨幣は財務省の一覧で76種類が確認でき、素材は白銅、ニッケル黄銅、バイカラー・クラッド、そして純銀の4系統に分かれます。このうち純銀製は中部国際空港開港記念500円銀貨幣の1種類だけで、残りは貴金属を含みません。

貴金属を含まないこと、発行枚数が数百万枚から数千万枚と多いこと、いまも額面500円として使えることの3つが重なるため、買取価格は額面前後にとどまりやすい構造になっています。額面を大きく下回ることも通常はありません。

手元の1枚を扱うときは、直径・量目・縁の形・年銘から種類を特定し、無理に磨かず、造幣局のケースや付属品があればそのまま保管したうえで査定に出すのが基本です。金額は買取店や時期によって変わるため、目安として捉え、必要に応じて複数の見積もりを比べて判断してください。

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