5円玉のレアな年号は何年か|買取評価との関係
財布や貯金箱に入っていた5円玉の年号を見て、これは売れるものなのだろうかと考えた方もいるのではないでしょうか。5円玉のレアな年号は造幣局のデータで確かめられますが、枚数の少なさがそのまま評価になるわけではありません。そこでこの記事では、5円玉のレアな年号が何年なのかを一覧で整理したうえで、製造枚数と買取評価がどうつながるのかを説明します。
5円玉のレアな年号は製造枚数で見当がつきます
5円玉のレアな年号を判断する材料は、造幣局が公表している「年銘別貨幣製造枚数」です。貨幣の種類ごと・年ごとの製造枚数が公表されており、5円玉についても昭和23年からの数字がすべて確認できます。
5円玉の製造枚数は、多い年で9億枚を超え、少ない年は50万枚を下回ります。開きはおよそ2,000倍で、年によって現存する数がまるで違うということです。
年号は、双葉が描かれた面の下部、穴の下あたりに刻まれています。「昭和62年」「令和5年」のような表記になります。
硬貨に年号が入っているのは、金本位制や銀本位制の時代に金貨や銀貨の品位をはっきりさせるためでした。造幣局は、現在でもその慣行が残っているものだと説明しています。
参考:貨幣Q&A|造幣局
つまり年号は、もともと素材を保証するための刻印です。それが結果として、いつ作られた一枚かを示す情報として使われているわけです。
ここから先は、公表データで確かめられる範囲と、買取の査定で見られる範囲を分けて整理していきます。
5円玉の年号別 製造枚数一覧【昭和23年〜令和7年】
造幣局の年銘別貨幣製造枚数から、5円玉の年号別の数字を整理します。単位は枚です。
| 年号 | 製造枚数 | 年号 | 製造枚数 |
|---|---|---|---|
| 昭和23年(1948) | 7,452万 | 平成2年(1990) | 5億2,095万3,000 |
| 昭和24年(1949) | 2億9,158万8,000 | 平成3年(1991) | 5億1,712万 |
| 昭和25年(1950) | 1億8,182万4,000 | 平成4年(1992) | 3億113万 |
| 昭和26年(1951) | 1億9,798万 | 平成5年(1993) | 4億1,324万 |
| 昭和27年(1952) | 5,500万 | 平成6年(1994) | 1億9,776万7,000 |
| 昭和28年(1953) | 4,500万 | 平成7年(1995) | 3億5,187万4,000 |
| 昭和29〜31年 | 0 | 平成8年(1996) | 2億721万3,000 |
| 昭和32年(1957) | 1,000万 | 平成9年(1997) | 2億3,908万6,000 |
| 昭和33年(1958) | 5,000万 | 平成10年(1998) | 1億7,261万2,000 |
| 昭和34年(1959) | 3,300万 | 平成11年(1999) | 6,012万 |
| 昭和35年(1960) | 3,480万 | 平成12年(2000) | 903万 |
| 昭和36年(1961) | 6,100万 | 平成13年(2001) | 7,802万5,000 |
| 昭和37年(1962) | 1億2,670万 | 平成14年(2002) | 1億4,366万2,000 |
| 昭和38年(1963) | 1億7,180万 | 平成15年(2003) | 1億240万6,000 |
| 昭和39年(1964) | 3億7,970万 | 平成16年(2004) | 7,090万3,000 |
| 昭和40年(1965) | 3億8,420万 | 平成17年(2005) | 1,602万9,000 |
| 昭和41年(1966) | 1億6,310万 | 平成18年(2006) | 959万4,000 |
| 昭和42年(1967) | 2,600万 | 平成19年(2007) | 990万4,000 |
| 昭和43年(1968) | 1億1,400万 | 平成20年(2008) | 981万1,000 |
| 昭和44年(1969) | 2億4,000万 | 平成21年(2009) | 400万3,000 |
| 昭和45年(1970) | 3億4,000万 | 平成22年(2010) | 51万 |
| 昭和46年(1971) | 3億6,205万 | 平成23年(2011) | 45万6,000 |
| 昭和47年(1972) | 5億6,295万 | 平成24年(2012) | 65万9,000 |
| 昭和48年(1973) | 7億4,500万 | 平成25年(2013) | 55万4,000 |
| 昭和49年(1974) | 9億5,000万 | 平成26年(2014) | 8,753万8,000 |
| 昭和50年(1975) | 9億7,000万 | 平成27年(2015) | 1億500万4,000 |
| 昭和51年(1976) | 2億 | 平成28年(2016) | 3,506万4,000 |
| 昭和52年(1977) | 3億4,000万 | 平成29年(2017) | 3,392万7,000 |
| 昭和53年(1978) | 3億1,800万 | 平成30年(2018) | 1,796万 |
| 昭和54年(1979) | 3億1,700万 | 平成31年(2019) | 1,694万6,000 |
| 昭和55年(1980) | 3億8,500万 | 令和元年(2019) | 2,057万4,000 |
| 昭和56年(1981) | 9,500万 | 令和2年(2020) | 2,952万8,000 |
| 昭和57年(1982) | 4億5,500万 | 令和3年(2021) | 1,013万3,000 |
| 昭和58年(1983) | 4億1,000万 | 令和4年(2022) | 57万4,000 |
| 昭和59年(1984) | 2億285万 | 令和5年(2023) | 46万3,000 |
| 昭和60年(1985) | 1億5,315万 | 令和6年(2024) | 51万1,000 |
| 昭和61年(1986) | 1億1,396万 | 令和7年(2025) | 59万5,000 |
| 昭和62年(1987) | 6億3,177万5,000 | ||
| 昭和63年(1988) | 3億9,612万 | ||
| 昭和64年(1989) | 6,733万2,000 | ||
| 平成元年(1989) | 9億6,066万 |
昭和24年は穴なしと穴あきの5円玉が両方つくられた年のため、両者を合計した数字を載せています。
数字を眺めると、100万枚を下回る年が平成22〜25年と令和4〜7年に集中していることが分かります。昭和の年号のなかで少ないのは、昭和32年の1,000万枚、昭和42年の2,600万枚、昭和34年の3,300万枚あたりです。
製造枚数の水準と、評価で見られるところ
ここからが本題です。製造枚数は希少さの目安になりますが、買取評価そのものではありません。水準ごとに見られるところが変わります。
| 製造枚数の水準 | 該当する年銘の例 | 評価で主に見られるところ |
|---|---|---|
| 100万枚未満 | 平成22〜25年、令和4〜7年 | 貨幣セット由来かどうか、未使用の状態が保たれているか |
| 1,000万〜数千万枚 | 昭和32年、昭和34年、昭和42年、平成12年 | 流通による摩耗や変色の度合い |
| 1億枚以上 | 昭和39年、昭和49年、平成元年 ほか | 年銘より種類と状態、まとまった数量かどうか |
100万枚を下回る年に共通しているのは、造幣局が販売する貨幣セット向けの製造が中心とみられる点です。造幣局は毎年「通常貨幣セット」を販売しており、平成23年は168,291組、令和5年は137,330組、令和7年は119,489組が発行されています。
製造枚数が数十万枚しかない年は、その多くがセットに組み込まれた計算になります。釣り銭として出回る数はごく少なく、手元にあるとすればセットから取り出されたものである場合が多いと考えられます。
この点が評価に直結します。セットに入ったまま未開封であれば、年銘の希少さと未使用の状態が両方そろった状態です。取り出して財布に入れてしまうと、片方が失われます。
1,000万枚から数千万枚の年は、流通用として作られた分が含まれます。この層では、摩耗の少なさが見られる中心になります。
1億枚を超える年は、年銘そのものでの差が出にくい水準です。この場合は種類や状態、あるいはまとまった数量として持ち込むかどうかが判断材料になります。
製造がなかった年と、書体で分かれる区切り
年号を調べるうえで押さえておきたいのが、製造枚数が0と記載されている年です。5円玉では昭和29年・昭和30年・昭和31年の3年間、製造枚数が0枚となっています。
つまり「昭和29年の5円玉」「昭和30年の5円玉」「昭和31年の5円玉」は、1枚もつくられていません。該当しそうな一枚が出てきた場合は、明るいところで年号を読み直してみてください。
昭和32年(1,000万枚)と昭和33年(5,000万枚)は製造が再開された直後にあたり、前後の年に比べて数が絞られています。この空白と再開のあたりが、古い5円玉のなかでは希少さの分かれ目になります。
書体の違いも、年号の区切りと対応しています。造幣局によると、5円貨は昭和23年に国会議事堂がデザインされた孔なしの黄銅貨として誕生しました。
参考:貨幣Q&A|造幣局
同じ昭和23年に孔なしの1円黄銅貨も誕生しており、識別が難しかったことから、昭和24年に5円黄銅貨が孔ありに改められています。このとき文字は楷書体でした。
| 種類 | 年号の範囲 | 量目 | 直径 | 穴 |
|---|---|---|---|---|
| 五円黄銅貨幣(穴なし) | 昭和23〜24年 | 4.00g | 22.0mm | なし |
| 五円黄銅貨幣(楷書体) | 昭和24〜33年 | 3.75g | 22.0mm | あり |
| 五円黄銅貨幣(ゴシック体・現行) | 昭和34年〜 | 3.75g | 22.0mm | あり |
参考:通常貨幣一覧|財務省
現行の5円玉は黄銅製で、素材そのものは昭和23年から変わっていません。
年号が読みにくいときは、文字の形で世代が絞れます。筆で書いたような字であれば昭和24〜33年、角ばった字であれば昭和34年以降です。この筆文字は五円玉のフデ5と呼ばれ、珍しい五円玉の見分け方でも穴なしやエラーと並ぶ手がかりになります。
製造枚数が少なくても評価が伸びない場合があります
ここは誤解されやすいところです。製造枚数が少ない年銘であっても、状態次第で見られ方が変わります。
平成22〜25年や令和4〜7年の5円玉は、もともと貨幣セット向けに作られたものが中心です。セットから取り出されて流通し、傷や変色が入っていれば、希少な年銘という条件だけが残ります。
未使用に近い状態と、財布のなかで他の硬貨とぶつかり続けた状態では、同じ年銘でも扱いが分かれます。5円玉は黄銅製のため、湿気や手の脂で色が変わりやすい素材です。
黄銅の品位に幅があるのも、この素材の特徴と関係します。造幣局は、昭和23年当時に第二次世界大戦で軍が使用した薬きょうや弾帯などの黄銅スクラップを材料として使っており、亜鉛の含有量が30%から40%とまちまちだったためだと説明しています。
参考:貨幣Q&A|造幣局
古い5円玉に色味の個体差が見られるのは、こうした事情によるところがあります。色が違うという理由だけで、状態が悪いと判断されるわけではありません。
判断が難しいのは、変色と汚れの区別です。素材由来の変化なのか、後からついた汚れなのかは現物を見ないと分かりません。
そのため、少ない年銘に当たったと感じたときほど、自分で手を加えないほうがよいでしょう。次の章で扱うとおり、磨く行為は評価を下げる方向に働きます。
状態と個体差で見られるところ
査定で見られるのは、年銘と状態の2つだけではありません。製造上の個体差も材料になります。
穴の位置がずれているものや、模様が本来と違う位置にあるものは、エラーコインとして収集の対象になることがあります。ただし公的機関がこうした個体を分類して公表しているわけではないため、現物を見てもらう必要があります。
状態については、次の点が見られます。摩耗の度合い、穴のふちの立ち方、表面の光沢、そして変色の範囲です。
未使用のものは、彫りの角が丸まっておらず、表面に細かい傷が入っていません。流通したものは、この逆になります。
貨幣セットに入ったままのものは、台紙やケースごと保管されているかどうかも見られます。開封してしまうと、未使用であることを示す材料が減ってしまいます。
なお、硬貨を故意に傷つける行為には法律上の制限があります。造幣局は、貨幣に穴をあけたり故意に曲げたりして傷つけると貨幣損傷等取締法違反となり、罰則が適用されると説明しています。
参考:貨幣Q&A|造幣局
穴を広げる、削るといった加工は避けてください。評価の問題以前に、法令上の問題になります。
手放す前の確認と扱い方
最後に、買取の相談へ進むときの手順を整理します。順番に進めると迷いにくくなります。
第一に、穴の有無を見ます。穴がなければ昭和23〜24年の一枚です。
第二に、文字の書体を見ます。筆文字なら昭和24〜33年、角字なら昭和34年以降になります。
第三に、年号を読み、この記事の一覧と照らし合わせます。100万枚を下回る年に該当するなら、他の硬貨と分けて保管しておくとよいでしょう。
第四に、状態を変えないまま保管します。古銭を磨いて光らせようとすると細かい傷が入り、未使用かどうかの判断そのものが難しくなります。
第五に、付属品をそろえます。貨幣セットの台紙・外箱・証明書、購入時の袋は、査定のときに一緒に見てもらう価値があります。
保管の際は、乾いた場所で1枚ずつコインケースやクリアポケットに入れてください。まとめて袋に入れると、硬貨どうしがぶつかって傷が増えます。
枚数が多い場合は、年銘ごとに分けておくと確認が早く進みます。少ない年銘だけを抜き出すのではなく、まとめて見てもらうほうが判断材料が増えるはずです。他の額面や古い紙幣が混じっているなら、昔のお金の価値を時代別に見ると整理しやすくなります。
よくある質問
5円玉でいちばん少ない年号は何年ですか
造幣局のデータでは平成23年の45万6,000枚が最少です。次いで令和5年の46万3,000枚、平成22年の51万枚と続きます。ただし製造枚数の少なさが、そのまま評価の高さになるわけではありません。
昭和30年の5円玉はありますか
ありません。造幣局の年銘別貨幣製造枚数では、昭和29年・昭和30年・昭和31年の5円玉はいずれも0枚と記載されています。年号を読み違えている場合が多いため、明るいところで確認してみてください。
平成22年から25年の5円玉はなぜ少ないのですか
この時期は貨幣セット向けの製造が中心だったとみられます。造幣局の通常貨幣セットは各年15万組前後が発行されており、製造枚数の規模と近い水準です。流通用としてはほとんどつくられていません。
財布から出てきた希少な年号の5円玉は評価されますか
年銘が該当していれば、確認してもらう価値はあります。ただし流通して摩耗や変色が進んでいる場合は、未使用のものとは扱いが分かれます。状態を変えずに分けて保管したうえで、現物を見てもらうのがおすすめです。
汚れた5円玉は磨いてから持ち込んだほうがよいですか
磨かないほうがよいでしょう。表面に細かい傷が入り、もとの状態が分からなくなってしまいます。変色は素材由来のこともあるため、見つかったままの形で持ち込む形をおすすめします。
まとめ
5円玉のレアな年号は、造幣局の年銘別貨幣製造枚数で確かめられます。100万枚を下回るのは平成22〜25年と令和4〜7年で、昭和では昭和32年の1,000万枚が最少です。ただし少ない年銘であっても、未使用かどうかで買取の見られ方は変わります。年銘・状態・付属品の3点をそろえたうえでご相談ください。当社では、年銘と状態の両面から査定のご相談を承っています。